リビルトタービンに交換したとたんに、
タービンからオイル漏れが始まった!今までは漏れはなかったのに!
と言われてしまうことがたまにあります。
場所はアルミと鋳物の継ぎ目のクランプの部分。
異音は出ておらず、ターボも効く、という状況。
この場合、実はタービンが原因ではないのです。
返品されたタービンをチェックしても漏れはなく、完璧に機能している状態なのです。
なので、代わりの商品を何度送っても、また同じ状態でクランプ部から漏れてきます。
お客様からすると、タービンを交換したらタービンから漏れた、
ということでターボが原因と思ってしまう気持ちも分かりますが、
実は、このクランプの部分は本来オイルが通る場所ではないのです。
新しいリビルトは隙間があるので、ここにオイルが入ると漏れてきますが、
古くなっているそれまでのターボは、スラッジと焼き付きにより、
クランプ部分がくっついてしまっているのでオイルが漏れてきません。
そうなんです。以前から入ってきてはならない部分にオイルが入ってきていたのです。
新しいリビルト品に交換したことで、それが明らかになっただけ。
原因はほぼ間違いなく、エンジンクランク内の異常内圧です。
オイルポンプでどんどんオイルは送られてくるのですが、
エンジン内圧が高まっているので、オイルパンに自然落下で戻るはずのオイルが
圧力で戻されてしまうのです。
そこで、オイルパンから一番近くにあるタービンで行き場のなくなったオイルが溜まります。
タービンのピストンリングには、そういう場合の逃げとして僅かな切り欠きが作ってあり、
そこから行き場のなくなったオイルが溢れ出て、漏れてしまう、ということになります。
古いタービンはクランプ部分が焼き付いているのでマフラー側にオイルが流れていきます。
それが燃えてマフラーから白煙を吐きます。
エンジンの異常内圧を解消しない限り、いくらタービンを新しくしても直りません。
エンジン異状内圧の原因は多岐に渡っており、
・エンジンコンプレッションの低下(オイル上がり、下がり)
・ブローバイの詰まり
(完全に詰まってなくてもホースがスラッジなどで細くなったり硬化でも。PCVバルブだけでなく、
ヘッドカバーが2重構造になっていてヘッドカバー内が詰まっていることも)
・オイルフィルター、エアフィルター、オイルストレーナーの詰まり
・オイルポンプの劣化
・オイル粘度が合ってない
なんかでもそういう事態になってしまいます。
弊社製品を製作しているターボサービスオキ様のチェックリスト画像をシェアしますので、
もし困ってこのページにたどり着いた方はぜひご参考にしてみてください。
↓↓↓↓